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【開催報告】7月17日:隣国で暮らすということ-韓国留学から見えた日韓のリアル-

更新日:7月21日

2020年より始まった、市民間から対話を通じて平和を作る、東アジア平和大使プロジェクト。

今年は遂に、戦後80年。


東アジア平和大使プロジェクトは今年で6年目を迎えました。


私達はなぜ、「近くて、遠い」のか。その問いを軸に活動をこれまで展開し、

総計で439名の参画者数、51の場づくりを行うことが出来ました。


今年もこれまでと変わらずに東アジアの和解と共生をテーマにしながら、

世代、所属、思想を超え、明日の平和な東アジア地域を望む人々が集える場となるよう、

国内外での活動を実施していく年とします。


2025年度の第一回となる本会は、キックオフと日韓の回を兼ねたスペシャル回で、

外務省の日韓国交正常化60周年記念事業として認定いただき、11名の参加者に参加頂き開催しました。

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イベント開催概要はこちらからご覧ください。


■リソースパーソン

  • 留学体験トーク

    • ユナ 

      ソウル大学に1年間交換留学中。地域研究専攻。高校生の頃から日本のエスニック・マイノリティにおける法的地位について関心を抱き、大学三年時に在日コリアンについての研究を行う。同時に朝鮮半島の近代史、韓国社会について関心を寄せる中で大学四年での留学を決心。絶賛フィールドワーク仲間集め中。

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    • サトコ 

      東京大学教養学部四年。高校時代にハマったK-カルチャーをきっかけに、大学に入り韓国語の勉強を始める。日韓の歴史認識の違いに興味を寄せる中で、留学を決心。現在は、植民地期における女性に焦点を当てた卒論を執筆中である。韓国ドラマが好きで、前学期にはトッケビのロケ地を訪れた。

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🔸東アジア平和大使プロジェクトキックオフ

本会は今年度プロジェクトの初回となり、冒頭では東アジア平和大使プロジェクトのこれまでの5年間の歩みや成果と、今年やこれからの話が共有されました。


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プロジェクトは今年で6年目となり、

今年は戦後80年にフォーカスした事業を展開していくことが共有されました。

戦後80年市民談話の公開は8月1日となりました。


🔸韓国に関する認識

日韓トークに入る前に、毎年参加者に問いかけている韓国に関する認識を問いかけました。

回答は任意・匿名で、zoomの投票機能を使用して行い、結果は以下となりました。


韓国に対する認識

1. 韓国政府に親しみを感じるか?(単一選択)

6/6(100%)が回答


  1. 親しみを感じる:0(0%)

  2. どちらかというと親しみを感じる:3(50%)

  3. 親しみを感じない:1(17%)

  4. どちらかというと親しみを感じない:2(33%)


2. 韓国人に親しみを感じるか?(単一選択)

5/6(83%)が回答


  1. 親しみを感じる:5(100%)

  2. どちらかというと親しみを感じる:0(0%)

  3. 親しみを感じない:0(0%)

  4. どちらかというと親しみを感じない:0(0%)




🔸見えてきた韓国の今──文化と政治の断片から


冒頭では、企画者(以下、私)から韓国大統領選の街頭演説を実際に観に行った経験についてお話ししました。 Sさんからは、大学構内で行われた弾劾への反対運動や、SNS上での「投票完了」投稿など、若者の政治参加を示す例が紹介されました。

チャット欄では「韓国の街は選挙の横断幕だらけで驚いた」という声もあり、政治が日常風景の中に自然と存在している感覚が共有されていました。

私たちが街頭演説を見に行ったのは、ソウル・汝矣島。この日、そこで演説をしていたのは、「共に民主党」所属の李在明でした。街は、党を象徴する色である青に染まり、まるでライブ会場のような熱気に包まれていました。一方で、弘大(ホンデ)では、「国民の力」のシンボルカラーである赤一色。                                       

あの日、街を染め分けた赤と青の対比は、韓国社会の分断を強く印象づけるものでした。 

とはいえ、新政権が誕生し、街はまた平常に戻っていきます。私自身、韓国の友人と政治の話をすることはほとんどありません。政治に関心がないのではなく、対立を避けて“あえて語らない”という空気があるようにも思えました。


今回の大統領選では5人の候補が出馬していましたが、実際には与野党2大政党で票の大半を占める構造です。選挙は、「積極的支持」よりも「消極的支持」で動く選挙。

その背後には、“相手への憎しみ”が、まるでファンダムのように投票行動を動かしているように見えました。 

この“憎しみ”の根底には、いまだ解消されきらない冷戦構造があるように思えてなりません。

過去と今は、連綿とつながっている。そこに、「戦後」の定義を見出す必要があるのかもしれません。


こうした分断や対立の構造は、現代だけの問題ではありません。韓国と日本の関係にもまた、似たような「感情の深さ」が根を張っています。

歴史をどのように記憶し、どのように語り継いでいくのか。その問いは、日韓関係に重くのしかかっています。「日韓共同声明で、あなたが宣言したい条文は?」という質問への参加者の皆様のコメントを、後ほど紹介させていただきます。


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こうした政治や歴史は、日常生活と切り離せるものではない。

そう実感したのも、この留学を通じて得られた気づきのひとつでした。

生活に根ざした話題として、「パリパリ文化って何?(빨리빨리のこと?)」「服装が似すぎていて、みんな白いスニーカーを履いている」「バスの運転がまるで猫バスみたい」といった感想が、チャット欄にもあがっていました。


🔸記憶、歴史、そして“応答責任”へ


最後のトピックは、「日韓共同声明で、あなたが宣言したい条文は?」 それぞれの、歴史への視点、未来へのまなざしが交差し、思いがけず熱を帯びた時間となりました。

参加者の声から:

  • 「互いの利害を越えて、事実を明らかにすること」

  • 「若者交流の促進と、謝罪・記憶の継承を」

  • 「アジアの途上国への日韓共同支援」

  • 「経済支援だけでなく“謝罪”と“反省”を明確に」

  • 「“応答責任”という言葉に共感。問いに答え続ける教育が、記憶の継承につながると感じた。」

また、ドイツとギリシャの和解の例が紹介され、 「“I will ask for your forgiveness”という謝罪の形に感動した」という声も。


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🔸最後に企画者よりメッセージ

留学生活を通して見えた風景や感じたことを、こうして持ち寄って語り合えたこと。

その一つひとつが、これからの学びにつながっていくように感じました。

留学生活も折り返しを迎えましたが、こうした場がこれからも続いてほしいです。


🗣️ あなたなら、どんな条文を入れますか?

コメントで、ぜひ教えてください。




情報🎵

東アジア平和大使プロジェクトの概要は以下をご覧ください。

※スケジュールやプログラム内容は若干変更する可能性がございます

※今後のプロジェクト概要について案内をご希望する方は、メールアドレスまでお名前とご所属を明記し、送信してください 東アジア平和大使プロジェクト

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・東アジア平和大使プログラムをスタートさせました(2020年度)

・東アジア平和大使プロジェクト2022年初回

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