【開催報告】10月24日(火)20:00-21:30 : 日中市民のもやもや -聞きたい事、話してみない?-
当初計画を立てた3年を終え、2023年度のプロジェクトは4年目を迎えます。
3年間を経て、実施したプロジェクト内のイベントや取り組みは29個、約300名の方に様々な形で参画頂きました。
2023年からの3年間は、戦後80年を含む3年間。
東アジアの和解と共生をテーマに、世代や所属を超えた明日への願いの声を集め、市民社会から戦後80年談話を形成することを目標とします。
第四回となる本会は、Wake Up Japanのメンバー/易思实验室(EASIラボ)運営、日本・中国・韓国の三か国で生活をした経験をもつ中国人のさんちゃんをオンラインで囲む会として実施しました。
※詳細の報告は企画責任の長川のブログにて、ご参照ください。
■テーマ🎵
日中市民のもやもや -聞きたい事、話してみない?-
シャトル外交で改善する日韓関係を横目に、日中関係は、あまり雲行きが良くありません。
それでも、一歩街に出ると、すれ違う人の中で聞こえる中国語や、本場の中華料理屋さんなど、
中国は、私達にとってとても近い存在です。
日本に住む在日外国人の数では、中国国籍が一番多いのが日本社会です。
私たちの間にある、好き、ともやもや。
そんな気持ちからくる両国や人について、率直に、話してみませんか。
■日時🎵
10月24日(火)
午後20:00-21:30 (JST)
■開催形態 🎵
オンライン開催
■開催言語🎵
日本語
■企画
主催:NPO法人Wake Up Japan
■費用🎵
ギフトエコノミー制度
NPO法人Wake Up Japanでは、おカネのあるなしによって、社会や個々人の人生を豊かにする手法へのアクセスが制限されてしまうことはおかしなことだと考えています。そのために、イベント開催に際して、必要経費以上の参加費は集めていません。一方で、イベント開催にはオンライン通話のための契約など費用も少なからずかかっています。経済的に可能な方はカンパをお願いいたします。また、経済的に余裕がない場合でも、メッセージでの感想の共有は主催者を元気づけますし、将来の「出世払い」の約束なども歓迎です。詳しくはイベント後にお知らせしますので、カンパが可能な方はお知らせください。
■定員🎵
約30名程度
■リソースパーソン(敬称略)🎵
さんちゃん
Wake Up Japanのメンバー/易思实验室(EASIラボ)運営
中国で生まれ育ち、2016年に早稲田大学政治経済学部に入学。在学中に米UCバークレーに1年、韓国高麗大学に半年交換留学し、主に開発学を勉強。大学卒業後に戦略コンサルに就職し、中国関連の地政学調査案件に関わったりして4年目に突入。 大学時代からローカリゼーションと東アジアの市民連携に強く関心を持ち、今でもよく日中韓の地域に足を運び、易思实验室(EASIラボ)という団体で日中韓の地域コミュニティの事例を発信したり、訪問/交流イベントを企画している。
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開催&当日構成
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当日は運営&途中の出入りを合わせ、9名の方々にご参加いただきました。
冒頭、オンラインでの実施の際は行っているアクションリサーチを実施しました。
3つ問いを設定し、設問と回答は以下の通りです。
現在の日中関は・・・
有効回答数:5(回答は任意、複数回答可能)
とても悪い(2)
悪い(3)
普通(0)
とても良い(0)
良い(0)
中国政府に対して親しみを感じる 有効回答数:5(回答は任意、複数回答可能)
親しみを感じる(0)
どちらかというと親しみを感じる(0)
親しみを感じない(4)
どちらかというと親しみを感じない(1)
中国人に対して親しみを感じる 有効回答数:5(回答は任意、複数回答可能)
親しみを感じる(3)
どちらかというと親しみを感じる(1)
親しみを感じない(0)
どちらかというと親しみを感じない(0)
私は中国人なので回答できない(1)
=================== トーク&対話 =================== ゲストからの冒頭トークは少し短めにし、その後質疑応答と、問いを設定した上で参加者のブレークアウトでの対話の時間を多く設けました。 まず、ゲストトークの抜粋を以下に記載します。 <ゲストトーク>
大学から日本に留学、日本8年目。韓国、アメリカにも留学
日本との接点は、小学校の時に見てた日本のアニメ。日本のアニメが好きだったので中高の時2外で日本語、高校3年生の時に日本に留学しようと思った。
近代史に興味、なぜ日本は近代化に成功したのか。政治に興味があったので中国ではなく日本で学ぼうと思った。当時尖閣諸島問題で日中関係が冷え込んでいたので両親に反対されたが、2015年秋、日本に来る。
日本にはニュートラルでポジティブな思いがあった(来る前)。
日本に来てから色々もやもや。
来日以前、ヤフーニュースでいろんなコメント見てて怖かった。日本で中国人としていることに恐れ。日本社会は書かれていないルールもたくさんある。
日本に来て一番嫌だったこと:ニュース。最後に毎回中国のネガティブニュースが入ってた事。普遍性がないことを報道されていて嫌だった。
政治経済学部に入学したけど、あまり政治系の話をしなかった。英語プログラムで入学した人と日本人とはあまり関わらなかった。政治関連の話題が出ないから自分の意見も表明できなかった。
大学1年の時にもやもやについて話す会を開催。中国も日本も広いのでいろんな考え方がある、腹割って話そう!の会。
日本にいてもやもやしてしまってアメリカに留学。アジア人の団結があった。アメリカにいると日本はお隣さん。日本人の集まりに日本語ができ、日本から留学しているので呼ばれたりした。
日本人と中国人それぞれの意識調査を実施。中国人は日本人に対してポジティブな印象を持っている人が多い。日本人は中国人にネガティブに思われていると思っている人が多い
日本人が中国について知ろうとするとき:テレビのニュース
中国人が日本について知ろうとするとき:ポップカルチャー、観光の土産話等
上記のように、情報の仕入れ先が違う
日中の関係を改善することについては政府には頼れない。市民間の交流、民間の情報を仕入れる、一般人と話す、が重要。
ローカルコミュニティでの市民間交流。日中韓は文化が近く、共有している社会問題も多い
韓国にも留学し、韓国で感じたこと。アメリカ留学で東アジアってつながってると感じた。民主化革命についても興味を持ったので半年間留学、人が暖かいなと感じた。韓国には中国系の人も多いので民族的には近いはず。
<質疑応答>
質疑応答でのやりとりについて抜粋で記載します。
よく「中国は〇〇」のようなことで聞かれる事はあるか。例えば、中国人に対する「うるさい」というステレオタイプのような。
→(他の中国人参加者の方の回答)中国人に対して「うるさい」といつも言っている日本人も、実際騒いでいるグループを見かけたことがあり、もやもやしたことがある。日本での生活は楽しいけれど、いつも最終的にもやもやすることが多い。大学生活では、個人として、周囲から関心を持たれていない・尊重されていないと感じる場面がある。日清戦争時の軍人の銅像などは見るともやもやする。
→(他の参加者のコメント)もやもやを感じることは重要。解消の仕方は分からないということが問題。また自分にできる日中友好への貢献の仕方を見つけたい。
→(さんちゃんコメント)中国の情報はニュースなどから得るが、日本の情報はアニメなどのポップカルチャーから情報を得るというところにイメージギャップがあるのでは
中国のポップカルチャーとは?
→(回答)ソフトパワーは重要だが、中国はソフトパワーが弱い。関心が薄いから中国の映画を上映しないということはあるが、審査が厳しくて国内のポップカルチャーも盛んになりづらいのでは。
→(他の中国人参加者の回答)「レッド」というSNSが盛ん。メイク・美容系の情報発信。海外で中国文化を発信するということはあまり関心をもたれない。表現の自由の問題もある。
<設定した問い>(ブレークアウトセッション)
質疑応答後、参加者をグループに分けて以下の問いで対話をしてもらいました。
設定した問いは以下となります。
それぞれ日中関係どう思っているの?
みんな(あなたは)本音で話してる?
日本人が中国と日本の歴史について知らなさすぎる(話のベースが違いすぎる)けど、どう思う?
これから関係改善に向けて、あなたのアクションは?
<参加者対話の共有>
対話後は参加者に全体で共有をお願いし、その場でスピーカーも含めて共有されたことは以下でした。
できるだけもやもやを感じないようにしている。
自分なりにできる日中友好の方法を見つけたい。
(それぞれ日中関係についてどう思ってる?に対して)中国と関わりの薄い人:関わる機会を提供する。関心のない人・ネガティブイメージのある人:自分のストーリーでそうじゃないと表明する。
(みんな(あなた)は本音で話しているかに対して)日本人が中国と日本の歴史について知らなさすぎる。
(これからの関係改善に向けてに対して)今まで興味関心がなかった。
日本と中国だけでなく、日本と沖縄という問題とも近しいよね
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次回について
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次回の東アジア平和大使PJは、11月はゲストの都合によりお休みをさせて頂き、12月に2イベント開催となります。
■東アジア平和大使プロジェクトとは?🎵
2020年より始まった、WUJの年間プロジェクト。
東アジアの次世代が「近くて、遠い」と言わない社会をつくる、を理念に掲げています。
事業期間中は毎月イベント開催し、東アジアの和解と共生に関わる人々の対話と連携と場を創出します。
東アジア平和大使プロジェクトの概要は以下をご覧ください。
※スケジュールやプログラム内容は若干変更する可能性がございます 東アジア平和大使プロジェクト
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多くの皆様のご参加をお待ちしております。
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