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​Wake Up Japan の最新情報


2020年より始まった、市民間から対話を通じて平和を作る、東アジア平和大使プロジェクト。

今年は遂に、戦後80年。


6年目を迎えた本プロジェクトの2025年度は7月本格的にスタートをする予定です。

プロジェクトとしても戦後80年市民談話の発行を目指す特別な年。


そこで!知りたい、行ってみたい、やってみたいを今年は大切に、

好奇心と行動力を軸にしたプロジェクトのスピンオフや思い付き(!)の不定期な活動やイベントを、

夏まで開催しています。



■テーマ🎵 

日本の中の中国ー川口を歩くー


■日時🎵 

2024年1月25日(土)


■開催形態 🎵 

フィールドワーク+対話セッション


■開催言語🎵

日本語


 ■リソースパーソン(敬称略)🎵

山口耕平(日本大学4年)

川口市で生まれ育ち、小学生の頃に中国人の同級生からいじめを受けた経験から、

国際教育、国際共生の難しさを実感。

2025年より途上国の教育についてイギリスの大学院へ進学予定。


■行程🎵

街散策→ランチ→芝園団地訪問→対話セッション



対話の時間では、多様な視点、実体験に基づくリアルな声がたくさん出たので、それらの内容は以下にてお届けいたします。




■はじめに


店先に並ぶスパイスや食材、耳に届く知らない言語の響き。川口には多国籍、多言語空間が広がっている。確実に日本であるはずなのに、外国のように感じる。そんな川口の姿を、どのように捉えればよいのだろうか。

街を歩きながら、それぞれが見たこと、感じたことを話し合った。



■川口の現状:外国人コミュニティとの距離感


学校生活での経験を述べる中で、山口さんは、学校での外国人の扱われ方、言語集団の存在感と感じた「異質さ」について話してくださった。山口さんが感じた隔たりについて、参加者のDさんは、「社会を変えていくのは異質なものだったりする」と話す。


「異文化」が訪れるとき、そこに違いを見出そうとするのが私たちだ。しかしそれは、むしろ新しい関係性や社会のあり方を模索する出発点にもなり得る。

参加者たちの言葉からは、「異質なもの」と向き合う中で、いま、どんな社会に生きているのか――そんな根本的な問いが浮かび上がってきたように思う。



■混ざらない「共生」ー参加者Fさんの視点


参加者のFさんは、「混ざっているようで混ざっていない」と感じていたという。この「混ざり合わなさ」の中にこそ、これからの共生社会が抱える課題と可能性が潜んでいるのかもしれない。


そして確かなのは、川口の状況は日本の多文化共生の先例として注目されるべきであり、今後の社会は避けられない変化のなかにあるということだ。



■芝園団地ー見えない境界線


参加者Aさんは団地の診療所について関心を抱いた。山口さんは診療所における案内の多言語化について話してくれた。現在は五か国語が案内板に表示されているという。話を聞いていると包摂が実現しているように思えたが、そこにはやはり特有のスティグマもあるようだ。団地に対する烙印について、山口さんは「団地に住む人は川口市出身ではないのだと思う(地元の人はそこに住みたがらない)。」という風に話してくださった。団地で形成されたネットワーク、コミュニティの存在は移民にとってとても重要である。しかし、それが同時に「よそ者の空間」として位置づけられ、地域社会との間に目に見えない境界線を生んでしまうこともある。

言語や文化、生活習慣の違いだけでなく、「団地」という物理的な空間が、無意識のうちに社会的な分断を強化してしまっているのが現実なのかもしれない。誰かにとっては心強い居場所でありながら、別の誰かにとっては「近づきたくない場所」として映る――そのギャップが、共生を目指すうえでの大きな壁の一つなのかもしれない。





■他地域との比較ー全国の多文化共生を見つめる視点

参加者のNさんは、自身の体験から群馬県大泉町に言及し、川口市との違いに関心を抱いたという。たとえば、川口市ではクルド人や中国人が特定の地区に集住しているように、大泉町でもブラジル人のコミュニティが形成されており、それぞれが独自の社会・経済的特徴を持っている。

このような事例を比較することで、単なる地域差ではなく、外国人集住の構造に共通する課題や傾向も見えてくる。したがって、多文化共生への理解を深めるには、川口市だけに注目するのではなく、他地域の事例にも目を向ける必要があるだろう。


■結び


「多文化共生」が指すものは必ずしも「良いこと」だけではないだろう。そこには解決すべき課題が山積している。重要なのは山口さんのように個人の体験から社会の課題を照らすことだ。

自分が暮らす街を、これからどのようにしていきたいのか――。川口でのフィールドワークを通し、もっと自分自身のこととして向き合っていきたいと思った。



東アジア平和大使プロジェクトでは、平和を願い、平和的に未来を築こうとする個人や団体の方々と、

今後も手を取りあながら共に未来を考え、対話やそこにいる時間を共有することを通し、

平和を一人一人が作ることを大切にしていきます。


参加するそれぞれの思想や背景の違いは問わず、また特定の在り方を強要することはありませんので、

今後も多くの方のご参画をお待ちしています。


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おすすめ・選考リソース

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“ヨコハマから未来へ。#3 ~これからの多文化共生を考える~”



■東アジア平和大使プロジェクトとは?🎵

2020年より始まった、WUJの年間プロジェクト。

東アジアの次世代が「近くて、遠い」と言わない社会をつくる、を理念に掲げています。

事業期間中は毎月イベント開催し、東アジアの和解と共生に関わる人々の対話と連携と場を創出します。


東アジア平和大使プロジェクトの概要は以下をご覧ください。

※スケジュールやプログラム内容は若干変更する可能性がございます 東アジア平和大使プロジェクト

・戦後80年市民談話募集中(2025年12月31日まで):https://forms.gle/GkX5QttFqcTYZkGE6

東アジア平和大使関連ブログ

・東アジア平和大使プログラムをスタートさせました(2020年度)

・東アジア平和大使プロジェクト2024年総括



Wake Up Japan

Wake Up Japanは社会教育団体です。
わたしたちは、日本において一人ひとりが行動をする前提としての

「自分が持つパワー」に対する認識が低いことに着目し、

啓発教育を中心とした活動展開を行っている団体です。

Email: jpn.wakeup@gmail.com

Address: 神奈川県三浦郡葉山町堀内318

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